ホーフバウアー、時代に取り残されていった小鳥達。

ドイツのHofbauer（ホーフバウアー）製クリスタルと言えば、

日本ではクルマのクリスタル模型で知られる程度だろう。

でも、小鳥をモチーフにしたByrdeシリーズは、

香水の瓶やワイングラスなど、世界では高く評価されている。

第２次世界大戦後の１９５１年、ホーフバウアー社は、

南部ドイツのアルテンシュタット”Altenstadt"で創業。
高品質クリスタルで世界のトップブランドに成長したが、
１９９１年、惜しまれつつ消滅していった。
その後、水晶の会社NACHTMANN（商標 AMARIS）の下で、
海外PX/BXのためにコレクションの一部を生産し続け、
最終的にはオーストリアのRIEDEL GLAS社に買取られた。
そして、もう”Byrde"は造られることは無かった。

ホーフバウアーが残した小鳥シリーズ（ Byrde ）。
クリア・レッド・シリーズ、とても希少なブルーとイエローは、
現在もコレクターズ・アイテムとして人気を誇っている。
私は、ウイスキーのデカンターセットを探していて、
このホーフバウアーの鳥シリーズを知った。

誇り高く良心的な企業は生き残れない時代・・・
この小鳥達には、時代に取り残された哀しさが漂っている。
私は「消滅の美学」を感じ欲しくなった。
タバコ葉入れにしたいと思って、
オークションに出ていたByrdeのDishを落札した。
しかし、それは悲しくなるほど
安い価格であった・・・

Hofbauer Byrdes Crystal Perfume Bottle

Hofbauer Byrdes Ruby Cristal Jar