2014/11/05

ルスティカ建築と枯山水の砂紋。Vintage Sasieni Four Dot Rustic。

"Four Dot"はグレードを表す。ステムに穴を開け薄青の棒を差し込んだインレイド・ロゴ
Vintage Family Eraでは”Four Dot”だが、Post-Transitionでは”4-Dot”と数字で刻印される。

2種のSASIENI RUSTIC。





Vintage "SASIENI"独特の"Four Dot Rustic"
その簡潔で大胆な縞模様は日本の伝統美を彷彿とさせる。
和紙や着物地の波模様、枯山水庭園の砂紋(箒目)。
日本の家紋や刀剣の柳生拵えとして有名な「千段刻み鞘」
にまで私のイメージを飛躍させて魅了する。

枯山水庭園の砂紋とは水を用いず、
水の動きや躍動感を表現した日本を代表する抽象芸術。
それは人の一生(輪廻)を、
水の流れに例えて表現したものと言える。

同心円の波紋・・・煩悩
深く刻まれた荒々しい流れ・・・躍動
僅かに刻んだ止水の静けさ・・・寂静
そして
動きと強さ、時間の流れ・・・

SASIENIの熟練工により生み出された
この木目に沿って溝を掘るClosely-Grained Styleは、
建築技法ラスティカ(Rustica)をイメージしたのだろうか?
ラスティカは古代ローマ時代に現れた建築様式で、
ロマネスク時代の城郭などに多く見られる。
石造建築で壁の表面を滑らかにせず、
継目を際だたせるため石材面を突出させ凹凸を出し
荒々しく力強い表情を持たせる技法である。

西洋の人々も、日本人が感じる枯山水と同じ様に、
ラスティカの石壁に人生を感じるのだろうか・・・


No comments:

Post a Comment