ラリックの「森フクロウ」は幸運を呼んでくれる？

写真のグラスはショット・グラスでは無い。
チーズケーキが入っていた空コップである。

コイツで夜はウイスキーをストレートで呑んでいる。

現在、僕のショット・グラスだ。

クルマ好きで酒好きと言うはインチキなヤツが多い。
僕も夜な夜なクラブ通いで放蕩の限りを尽くしたが、
お店も心得ていてウーロン茶の水割りを出して呉れていた。
それは、酒よりも華やかな雰囲気が好きだったからだ。
しかし冨士山麓の寒さが僕を酒好きに変えてしまった様だ。

バカラやボヘミアンしか使わない河口湖のシガーバーで
スノッブなマスターが教えてくれたのは、
リーデルのソムリエ・ウイスキー・テイスティング・グラス。
そして僕が探し出したのが、このチーズケーキの空コップ。

脚は無いが、少し口がチューリップ形に狭まっているから、

揺らすと香りが立上がって来るかも知れないと思ったのだ。
しかし、この空コップで呑むのは見窄らし過ぎる。

ウイスキーのデカンターセットが欲しいと探している。

マーク入りなんて子供っぽいが、
ポルシェ愛好家が訪れた時のジョークにはなるだろう。

ゴーラム・レディー・アン夫人によるデザイン。

香水の瓶を想わせるエレガンス溢れる造形が美しい。
但し、グラスとセットでは無いから、
同じ様なカットのグラスを合わせる必要がある。

チェコ・ボヘミアのアールデコの珍しいデカンターセット。

１９３０年代アンティーク。僕の好みでは無いが、
アールデコ好きには堪らないコレクターズ・アイテムだ。

やっぱりウイスキーはイギリスが本場だ。

さすがに男っぽいモノが溢れている。
英国の象徴ライオンとケルト人が崇めた牡鹿の図柄、
そして野を駆ける野生馬の絵だが、東洋的な雰囲気もある。
どちらも古典的で格調の高さを感じさせる。

ラリック工房のマウスブロー（口吹き技法）によるバカラの傑作。

ルネ・ラリックがよくモチーフにした幸運を呼ぶ「森ふくろう」！
それは、フランスで古くから言い伝えられた伝説である。

アールヌーヴォー好みとしては見逃せない逸品だが、
造形が柔らか過ぎてウイスキーには相応しく無いかも知れない。