グルックのオペラ「オルフェオとユリディス」から精霊の踊り。
第2幕第2場、天国の野原で精霊たちが踊る場面で
演奏される楽曲をヴァイオリニストのフリッツ クライスラーが
ヴァイオリン用に編曲した「メロディ」と呼ばれる名曲。
Violin : Ginette Neveu(ジネット ヌヴー)
1938年の録音、19才のジネット ヌヴォーの演奏。
微かに聴こえるSP盤の回転と針の音に痺れる。
微かに聴こえるSP盤の回転と針の音に痺れる。
最も好きなヴァイオリニストは?と聞かれたら、
僅か30才と言う若さでこの世を去って逝った、
その美貌に相応しい最期ゆえかも知れない。
まだ、僕がヴァイオリンを習っていた中学生の頃。
敗戦で全てを失った日本は文化に飢えていた。
海外の偉大な芸術家が次々と来日して名演奏を聴かせ、
打ち拉がれ飢えた日本人を励ましてくれた。
教養人は食料よりも高尚な音楽を強く求めていた。
1951年、名ヴァイオリニスト:ユーディ メニューインが、
アメリカの親善大使として来日、日比谷公会堂で演奏した。
音の悪い真空管ラジオでしか聴けなかったが、
本物のヴァイオリンの音やコンサートの迫力を僕は知った。
1953年、若手音楽家の登竜門として知られる、
ロン・ティボー国際コンクールを創設した
名ヴァイオリニスト:ジャック ティボーが来日のため
搭乗していたエールフランス機がアルプスに激突。
ジャック ティボーがこの世を去った。
1949年、エールフランス機の事故で命を落とした
天才ヴァイオリニスト:ジネット ヌヴーの名を、
ティボーの死を悼む僕の先生が悲しそうに教えて呉れた。
ジネット ヌヴーも同じ様に飛行機事故だったと・・・。
ジネット ヌヴーも同じ様に飛行機事故だったと・・・。
ジネット ヌヴーのヴァイオリンを聴いたのは、
後になって高校の図書館にあった78回転のSP盤だった。
こんな凄い音楽を奏でるのは到底無理だと、
僕は挫折しヴァイオリンを習うのを止めてしまった。
まだ名演奏のSP盤を手に入れるのが難しい時代だった。
ジネット ヌヴーに付いては下記のサイトが詳しい。
ぜひ、一読することをお勧めする。
きっと、あなたも魅了されてしまうだろう。
ジネット ヌヴー ディスコグラフィ(リンク)
ジネット ヌヴー その生涯(リンク)
また、唯一残されている貴重な映像(リンク)
演奏する姿がYouTubeで観る事が出来る。
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4 comments:
keiji様
ヌヴーの生涯を読みました。凄い女性ですね。
演奏を聞いてみたのですが門外漢の僕には曲が良いのか、演奏が素晴らしいのかが判然としません。ただ好きになりました。是非CDを入手してみたいです。
何分、朝比奈隆とカラヤンの違いが分からないほどの音痴
ですから。
いつも、勉強になります。ありがとうございます。
S.K.さん、嬉しいコメント、ありがとう。
ココで僕が、親しみ易いクラシック音楽を紹介するのは、
本物の音楽に触れて欲しいからです。
また、演奏家やオーケストラに対しても、
日本ではブランド志向とオタク志向が強く
難しい講釈を語る事が音楽を知っている事だと誤解したり、
有名な演奏家だから凄い音楽だと誤解しがちです。
もっと気楽に
音楽を楽しんで欲しいと願っています。
演奏家の持つ容姿や雰囲気は音楽の一部です。
ヌヴーの激しい感情重視の演奏や天才的テクニック、
チャーミングな姿は僕の好みです。
音楽は無知ですが、とても楽しませていただいています。
話しが戻りますが、特にベターニアのラグリマは心引かれました。
国内では、ちあき なおみ の歌が好きです。
ろしなんて様
ベターニアのラグリマ、滲みる唄ですよね〜。
お気に召して頂けて良かったです。
ポルトガルのファドや南米のフォルクローレ、
クロアチアなど東欧の哀愁を帯びた唄が大好きです。
民族は違っても人の心は同じだと強く感じます。
日本では知られていない素晴らしいアーティストや唄を、
紹介していければと思っています。
お楽しみ頂ければ幸いです。
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