毎年一回、この季節になると遠慮がちに送られて来る
ロンドンのジエームス・ロックのカタログ。
広告を氾濫させ看板が街の美観を壊そうと平気な日本にいると
こんなに慎み深く節度を大切にする企業姿勢には共感し
不要でも何かをオーダーしたくなってしまう。
紳士物はまったく流行などを感じさせない風情で
毎年変わり映えしない定番の商品構成だが、
さすがに婦人物は流行を加味した華やかなデザインが溢れ
また若者向けにLock & Rollと名付けたラインも
新たに加わっている。
特に、今年のカタログで考えさせられたのは、
かなり高齢で白髪のモデルを起用していることである。
1676年創業以来(日本では江戸時代初期)
300年以上もの由緒を誇るジエームス・ロックならではの
この老人モデルの起用は何を意味するのだろう。
商売の為なら何でもする多くの企業の拝金主義に対する
アンティテーゼなのかも知れない。
白髪のモデルは少し恐いイメージが無いでも無いが、
胸ポケットに差したベッコウの眼鏡が「粋」だ。
...
7 comments:
老人??初老と表現し、敬意を払いつつ、パンツを見れば、ジーンズではないか??
先日、孫の運動会に、同輩の親父がジーンズを履いていた。
リーバイスの505.
やるじゃないか!!同輩。
思わず、嬉しくなった。
僕らコチコチだった古い”VAN”世代のアイビーは、
絶対にジーンズは身に付けないんですよ。
厳密にはピーコートでは無くダッフルコート。
バーゲンばかりして大衆化したとは言え、
NYのブルックスブラザーズ、
今でもジーンズを扱っていませんね〜
keiji大兄
この掲載された画像の白髪の老人ですが、パンツはジーンズだと思いますが、ご意見拝聴したく。
大変失礼しました。
英国でしたね・・・米国の金鉱掘りの労働着などは、想定外でした。
白髪老人はブラックスーツでタイを外した姿です。
他の頁には、黒檀に銀のグリップのケーン(杖)を持っています。
かって日本軍も将校はオーダーメードの軍服、兵隊は支給品でした。
また、ドイツ軍の将校は絶対に鉄カブトを被りません。
兵隊達に臆病者と思わせないリーダーシップのためでした。
アメリカ映画のドイツ将校はヘルメットを被っていますが、
あれはイラクのフセインが穴に隠れていた卑怯者と言う
イメージ戦略の手法と同じ手口です。
有名な戦前の名画「大いなる幻影」に登場する連合軍将校は、
捕虜収容所内で毎朝髭を剃り、白手袋を洗って身につけます。
一方、兵隊のジャンギャバンは無精髭姿で対比しています。
太平洋戦争でも国際法で収容所で将校と兵隊は違う待遇でした。
そこに”ノブレス・オブリージュ”の精神が生まれるのでしょう。
社会の「平等・公平」を第一義に掲げた日本の現状が、
社会集団に必要なルールとは何かを語っています。
服装に付いて、NY在住の日本人デザイナーが語っています。
一読をお勧めします。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/2503504.html
ヴェトロでの優しいご配慮感激致しました、有難うございました。人間も車も新しい物は性能も良く機能的であるが、味が無く私は好きになれません、人間も車も歴史、由緒あるものは、年月が経つほど、味、風格、気品が出て魅力一杯です。流石由緒あるジェームス ロックならではのモデル起用だと、私は理解しました。本当に渋くセクシーでカッコいいです。新車、若者ではこの味は出せません。keijiさんに初めてお会いし味イメージがだぶるので驚きました。
s-geruさん。
雨の中、高野山までお出掛け下さって感激いたしました。
バタバタしていて何もお構い出来ず申訳ありませんでした。
素晴らしいダメージ状態のジーンズを召されたs-geruさんのお姿。
さすが、元VANジャケット勤務!ダンディさに感心しました。
次回は、学生時代からお乗りのビートルを拝見させて下さい。
有り難うございました。
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