大好きなロシアの画家イリア・レーピン(リンク)の決闘の絵。
かって、男達は自身の名誉を守るため命をかけた。
イリア・レーピンは「ヴォルガの船曵き」の絵で有名である。
”ロシナンテ”の名で、このブログにコメントを下さる方がいる。
その名は、教養の深さと日本的な「謙譲の美学」を私に感じさせ、
このブログを今日まで続ける動機にもなってきた。
ロシナンテ(Rocinante)は、
スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスの小説、
「ドン・キホーテ」の主人公が乗る馬の名。
スペイン語の”Rocin"(駄馬)と”Ante”(以前)の合成語で、
元駄馬を意味し貧相な馬を想像させる名前である。
ドン・キホーテは、有名なミュージカル「ラ・マンチャの男」や、
24時間営業のディスカウント店「ドン・キホーテ」が、
冨士山麓の小さな町にまで出店している程だから、
その名を知らない日本人は存在し無いだろう。
しかし、私は「ドン・キホーテ」の生き様に感動する。
ドン・キホーテの様で在りたいと常に念願している。
物質的価値観が全てを支配する経済至上主義国に堕ちぶれた
現在の日本社会が忘れてしまった崇高な精神性、
真の「勇気、誇り、名誉」とは何かを教えてくれるからだ。
ロシアの文豪ドストエフスキーは「作家の日記」の中で、
「ドン・キホーテ」について次の様に絶賛している。
「人間の魂の最も深い、最も不思議な一面が、
人の心の洞察者である偉大な詩人によって、
ここに見事にえぐり出されている」。
人類の天才によって作られたあらゆる書物の中で、
最も偉大で最ももの悲しいこの書物」と。
リヒャルト・シュトラウスの交響詩「ドン・キホーテ」。
大管弦楽のための騎士的な性格の主題による幻想的変奏曲。
その終曲「ドン・キホーテの死」
故郷の村で死の床にあるドン・キホーテが
静かに自分の波乱に満ちた生涯を回想する・・・
ヨーヨー・マのチェロが胸を熱くする。
YoYo Ma - Don Quixote - Richard Strauss Op.35 (Finale)
Philadelphia Orchestra conducted by Christoph Eschenbach
8 comments:
今となって、なんとも大それたハンドルを付けてしまったと、浅はかさを恥じる次第です。
Keiji様がそのように心にかけていただける様な人間ではありません。
コメントを書くのをためらっていましたが、感謝の意をお伝えしなければと思うに至りました。
自ら節目を付けた後半の人生を生きるためにと、ふと思い至った
ハンドルですが、私自身が親しみを抱いてしまった故、この後も
名のり続けて行こうと思っています。
この、ろくでもない男が、最後の日をどんな思いで迎えられるのか楽しみでもあります。
身の程を越えたお言葉に、心から感謝を込めて。
ろしなんて様
価値観が違う社会に住むことは辛い事ですが、
日本の何処かに同じ感性の人が一人でも居てくれると思うと、
とても心豊に毎日が過ごせます。
そして、ろしなんて様には感謝しています。
いつの日か、朝霧に抜ける道でフレーザーにお会い出来たらと
思っています。
大兄
鍋島です
http://www.youtube.com/watch?v=RfHnzYEHAow
ピーターオツールのラマンチャの男です。
私の人生に大きな影響を与えた映画です。
鍋島 様
お久しぶりです。YouTubeのご紹介、有り難うございます。
主役はピーターオツール!素晴らしいキャスティングですね〜
アラビアのロレンスを観て以来、好きな俳優さんです。
タイトル曲”The Impossible Dream"は、よく聴いていたのに、
映画は観ていませんでした。
ツタヤでビデオを借りて鑑賞したく思いました。
大兄
是非ご覧になってください。
http://www.youtube.com/watch?v=RfHnzYEHAow
私は今でも同じ志で頑張っています。
鍋島
鍋島 様
とても嬉しいコメントです。
そして、もう挫け絶望的になっていた心を
奮い立たせてくれました。
ありがとう。
pepekeiji様
人生の大海原を旅する一部の者は、いつも北極星を探しているように思います。
そういう航海者は唯唯、ポラリスを仰ぎながら航海を続けるしかないのでしょうね。
私にとってここは、暗闇の大海原で同じようにポラリスを仰ぎ見ながら、遥かな水平線を先行く船の航跡です。
ろしなんて様
暗闇の大海原を同じ様にポラリスを仰ぎ見ながら進む航跡・・・
何と美しい表現、目に浮かぶ様で感動しました。
今日、嬉しいニュースを見て私のファイスブックにアップしました。
売れ過ぎるフェラーリにモンテゼモロ会長が、
「年に500台も売れては独創的な存在たり得ない」と
生産台数を前年度より抑える方針を示した・・・。
何事もメジャーであることを最良とする日本との違い。
縁の無いフェラーリですが、この様な理念を当然とするイタリア。
とても羨ましく思うとともに、
暗闇でポラリスを仰ぎながらの心細い航海に
一瞬光りが射した様にも感じました。
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