2014/03/13

スタンウェル "Black’n Silver 98" Rovat シェイプ。




ミラノの”Al Pascia"(リンク)歴史のある有名な喫煙具の老舗。
フェラーリのマフラーで有名なアンサー社の仕事で
何度も訪れたミラノの街だが、
パイプに興味など無かったから、この老舗を知らなかった。
この"Al Pascia"から届くニュースレター”MOMENTO"(リンク)
トピックスやオペラ歌手パバロッティのBBCトークショーなど
興味深い内容である。

こんな洗練された高級なショップで買ったパイプは、
同じパイプでも買物する喜びが大きく、私を豊かな気分にする。
どの様な応対でオーダーの品が送られて来るのか、
試しにパイプを注文してみた。


19世紀、イングランドROVAT家の領主フレーザー卿が名付けた
"ROVAT"と呼ばれるクラシック・シェイプ。

Length:  Dunhill 4110: 173mm / Dunhill 1303: 156mm / Stanwell Black'n Silver: 130mm
BILLIARDと比べるとLOVATは短足のダックスフンドの様だ。

洗練されたデザインの“Al Pascia"のサイトで、
黒い"Stanwell Black'n Silver 98 Rovat"を見付けた。
この特長のあるW銀リングは”Black'n Silver Series"
希少なデンマーク時代のスタンウェルだ。

海外のサイトを隅から隅まで探したが、
このBlack'n Silver 98は、もう新品では残っていない。
リミテッド・エディションだった様だ。
ダンヒル時代最後の4110や Dress 1303と同じ様に、
購入しておかなければ手に入らなくなる。
しかも、特長ある銀のリングが、
消え行くモノの美しさと哀しさを私に語りかけて来る。
私の指は”Buy"のボタンを押していた。

)

かって、高品質を誇ったデンマークのスタンウェル社。
1995年のパイプ総売上げ126000本が、
2008年には65000本に激減。
2009年末、デンマークの工場は閉鎖された。
現在はイタリアのBarontiniによりスタンウェルの名で
製造され販売されている。

ロールス・ロイスやミニはドイツ。
アストン・マーチンはクエート、ジャガーはインド。
何処の国のクルマなのか解らなくなった現代。
消滅寸前にあるタバコ産業、
ダンヒルも2012年からホワイト・スポットに変わり
日本のパイプ煙草「飛鳥・桃山」も
デンマークのマックバレン社で製造されている。

このグローバリゼーションがもたらすのは、
世界平和に繋がり、より文化文明を発展させるのだろうか、
各国固有の文化を均質化させ消滅させるのだろうか・・・







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