2011/11/10

BMW R60/2 & R69Sの印象的な光景。



撮影:恩田 陽

高野山への旅の途中で、とても良い光景に出会った。
伊勢湾岸道のサービスエリアに停められたサイドカーを付けた
オートバイの名車 BMW R60/2とBMW R69S。
R60/2の発電機は分解されパーツが地面に広げられていた。
路上での分解修理なんか朝飯前といった余裕の表情で
二人の初老の男が工具を持って立っていた。
黒いタートルネックに包まれた精悍な長身に白髪が映えた。
親友とサイドカーを付けて関東から関西に向う
気侭なツーリング中に起こったトラブルであることを
ナンバープレートが示していた。

クラシックカーを所有し愛好する者は、
その保存のみならず車文化の継承を担っている。
車文化の啓蒙をも課せられている。

風との同化のみを求めて走るストイックなライダー。
それは積まれた雨具や防寒具が語っている。
彼らの威厳ある風情に接して僕は大いなる励ましを受けた。
世の中の現状に絶望し、もう諦めかけていた
純粋だった頃の想いが甦り
孤高に生きることを再び決意した。


...

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