2011/11/18

隣に居を構えた中国人。



2年前、隣に若い中国人が別荘を構えた。
休日にはBMW12気筒リムジンやポルシェの新車が並び、
ナンバーは全て4桁の8888と壮観である。
左右に狛犬を置いた鳥居の様な不思議な門が建てられた。
若いオーナーが書いた文字を大工が電気ドリルで彫り込んだが、
後に彼が彫刻刀で文字を彫り直していた。
筆跡の強弱が出ていないので修正したのだと言う。

その書は彼の深い教養を示していた。

彼の詩なのか、それとも李白や杜甫の有名な漢詩だろうか、
昼と夜の詩を左右の柱に振り分けている。
無学な僕には読めない文字があるが、
次の様に判読すると(?)とても美しい漢詩である。

晴 飛 碧 落 秋 空 閣
露 立 揺 台 花 月 明

西洋の文化や美学にインボルブされている僕は、
まったく中国の歴史や美学の知識に乏しい。
しかし、こんな詩を詠み自然を愛でる中国人を知ると、
現代日本人の幼稚さを強く思い知らされる。

富士山麓の土地を中国人が買い漁っているとか、
いろいろ騒がれているのを耳にする。
しかし、狭い敷地にサクを巡らして所有欲を満たし、
自然を壊し花壇を造って喜ぶ 我々より、
癪だが彼らに買占めて貰った方が富士山は守られる。
とすら思えてくる昨今だ。


...

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