2011/09/03

アリが運び忘れた蝶の屍骸


吹き荒ぶ雨と風の音で昨夜は眠れなかった。
轟音を立て屋根に落ちる大きな枯枝。
暗闇に大きく揺れる黒い樹々は抵抗を減らそうと
重く濡れた枝を自ら折って強風に耐える。
その強さを羨ましいとは思うが、
醜悪だとも思う。

嵐が落としたまだ小さい栗の実と、
アリ達が運び忘れた黒アゲハ蝶の屍骸を見付けた。
エメラルドのスパンコールが微かに揺れて、
命の儚さを語りながら物悲しく光る。
何という美しさなんだ・・・

...

2 comments:

habanera said...

アルマス=荒地。 これこそ私の願いだった。 虫との対話が存分できると言ったのはファーブルでしたっけ。

pepekeiji said...

habanera さん、

アルマス=荒地への憧れ、とても解ります。
ファーブル昆虫記は子供の頃の愛読書でした。

無知なので「アルマス」の意味を知らず、調べました。
フランス語の方言で「荒れ地」を意味する言葉なんですね〜

また、アルマス(Almas)はロシアなどで目撃される未確認動物。
ネアンデルタール人説もあるとか、実に興味深い。

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