ディーン・マーチンの愛車ファセルベガ
夕方「食事をしよう!」とY.N.氏からの電話
「今何処ですか?」と聞くと「まだ東京」
都心の雑踏を抜け中央高速道を1時間余りで
先輩なら到着すると僕は用意を急ぐ
お土産に頂いたマニラ葉巻アルハンブラは
名前が彫刻されたプライベート ボックス入り
サイズは細長く粋なグランコロナ(17x170mm)
乾燥してラッパーにシワが寄っているが
それはチマチマと葉巻の保管などにこだわら無い
先輩らしい男のダンディズム
1週間もヒュミドールで加湿してやれば
マニラシガー特有のまろやかな甘い芳香が甦る
先輩は若くして一世を風靡する業績を残され
車の世界でも国際的な貢献を果たされた方
今なおバイクやクラシックカーを巧みに乗りこなし
希少なクラシックカーを数台所有する
そして今夜も「最近、ファセルベガを手に入れたよ」
などと愉快そうに語り僕を翻弄する
ファセルベガのキャッチフレーズは
"For the Few Who Own the Finest"だったが
その言葉通りのフランスの名車
画家ピカソやGPドライバースターリング モスの
愛車としても知られる
シガーバーで先輩はパルタガス shortsを
僕はロメオの Exhibicion 4を選び出し
葉巻をクルクル回しながらバーナーの青い炎を当て
火を付ける店の主人の手元を眺めながら
「ファセルベガと言えば映画 "Goodbye Again"
でイブ モンタンの車がファセルベガだった」
などと少年の様に語り合う
酒よりクルマ好きの僕達はお店に悪いからと
アルコール抜きのカクテルをお代わりし
楽しい夜は更けていく・・・
...
4 comments:
ファセルベガですか、某○コーポレイションの方も乗ってたような。
エンジンはボルボやクライスラーとかでしたっけ。
サガンも映画ではこのクルマで大事故を起こしてるのですが、アストンだと言う説もありクルマ好きのサガンならではですかね。
とまれ短命の稀なるクルマですね。
Habaneraさん
サガンも大事故を起こしたのですか?
作家カミュはこのファセルベガで事故死しましたよね。
クライスラーのV8の6.2リッターエンジン搭載だから、
バランスの悪いホットロッド的クルマだったのかも・・・
こんな悲運な歴史が、このクルマの魅力かも知れません。
先輩のはボルボ・エンジンのファセルIIらしいのですが、
ちょっと「話せない」エピソードですね〜
1957年に起きた運命の大事故ですね。
この時痛み止めに処方された(モルヒネ?)が彼女をある意味クスリ漬けにする切っ掛けとなったようです。
この時のクルマが、映画「サガン」ではファセルベガなんですよ。翻訳家の井上篤夫氏に言わせるとアストンだったらしいのですが、「悲運」にはファセルベガの方が似合うような?
確かに、アストンより退廃が香るファセルベガの方が似合います。
当時のフランスには税制の関係で大型車が無かったから、
大きなアメ車や高級なファセルベガがリッチ層に受けたのでしょうね。
映画「サガン」があるって知りませんでした。アハハ
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