クラシックスポーツカーの悦楽

illustration: Keiji


勾配が強くタイトなコーナーが連続する
私道のワインディングロードは
エンジントルクを試す秘密のテストコース
手前の直線を４速2500rpmで進入し
４速ホールドのまま何処まで登れるか
加速するかでトルクの出具合を計る

また全開で進入しヒール＆トウを駆使して
コーナーを攻め登ったり攻め下ったり
クリッピングポイントを知り尽くしているから
アウト・イン・アウトで抜けるが
時にはラリー風に前方の道路状況を見るため
アウト・アウトで抜けてみたり
ヒルクライムとヒルダウンの練習だ
( 車や人の居ない山麓の私道です）

パワーウエイトレシオ 6.9kg/psのXK120は
57年も昔の車とは思えないほど速い
また素朴な足回りと細いタイヤなので
すぐにリアが流れ出すからカウンターで
簡単にドリフトさせられる
時に失敗しスピンすることもあるが

クラシックスポーツカーほど楽しいモノは無い
それは現代の高性能車のように
人間の持つ能力を超えてはいないから・・・
...