2013/01/28

ライヨールの十字架に、ペペと僕は祈りを捧げる。


古い英国車に使われる蜂マークのBEESのボルト。
それはフランスのライヨール村と関係あるのでは無いだろうか。
蜂マークのナイフで有名なライヨール村出身の鍛冶屋が
英国に渡って設立し成功した会社だったのでは・・・
共に蜂マークを持つ鉄製品、そんな連想を僕はしてしまう。

数世紀前、ライヨールは牛や羊を追うだけの貧しい村だった。
若者達はパリに出稼ぎに行き力仕事の水売りになった。
危険が多い都会での生活を案じる父親が旅立つ息子に、
身を守れと村で造ったナイフを持たせたと言う。
それがライヨールナイフの発祥と伝えられるが泣ける話だ。
現在もパリの飲食業者にはライヨール村の出身者で、
苦労の末に成功した一族の末裔が多いそうだ。


ライヨールナイフに共通する特徴は、
スプリング部に「蜂」の飾りが付いていることである。
皇帝ナポレオンがこの村に立ち寄った時に、
村人達が歓迎して自慢のナイフをプレゼントした。
ナポレオンは多いに喜び、マントに付けていた
シンボルの”Royal Bee"を村人達に賜った。
それ以来、蜂がライヨールのシンボルとなっている。

また、柄の背中に刻まれた模様はライヨール鍛冶の家紋。
何所の鍛冶屋の作かが解る銘である。





柄の中心部に「羊飼いの十字架」とか、
「3人の僧侶の十字架」と呼ばれる鋲を打った装飾が付いている。
かって野に出て牛や羊を追う牧童達が夕方になると、
このナイフを地面に立てて跪き祈ったと言う。




こんな話に魅せられてフランスから取寄せたのが
Fontenill-Pattaud Gillの犬の顔を純銀に彫刻した装飾ナイフ。
勿論、このナイフの背中には蜂の彫刻が付いている。
犬の顔はアルプスの救助犬セントバーナードの様だ。
アイリッシュセターでは無いのが残念だが、
毎夕、柄に鋲を打った十字架にぺぺと僕は祈を捧げる。



名の知られたフランス料理店のナイフ&フォークセット、
また、気の効いたギャルソンが愛用するソムリエナイフには
ライヨール製を示す蜂マークが付いている。

凝った料理など僕は作れ無いし、興味も無いから
山小屋での食卓用ナイフ&フォークセットは安物しか無い。
でも、シガーカッターは蜂マークが付くライヨールを使う。
コーヒーと葉巻だけで生きている様なものだから。



女性の脚をイメージした造形だと店員に説明され、
40年前に香港のダビドフ店で買ったForge de Laguiole。
ライヨールで最も正統的なナイフメーカー製である。
この煙の模様は白い象牙と黒いバッファローの角を合わせて
造形されているから野生動物保護法で輸出禁止品目。
もう現在では手に入らないだろう。



ライヨール( Laguiole )とラギオール(リンク)に付いて、

その由来や違いが上のリンクに詳しい。一読をお勧めする。
ライヨールのナイフが有名になったため、
160キロ離れたティエールの町でもラギオールと名乗り
同じ様なナイフを造り本家争いに発展している。
日本でも有名なソムリエの名を付けたSCIP社のソムリエナイフ
シャトーラギオールの人気が高いが、
本家本物に拘ると評価が変わるかも知れない。






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