2011/12/22

ブルックス・ブラザーズ、 ニューヨークからのメール。



ニューヨークのブルックス・ブラザーズから
Guaranteed Christmas Deliverryのお知らせメールで、
こんな暖かな映像が送られて来た。
定期的に送られて来る販促メールにはウンザリしていたが、
こんな素敵なメールなら大歓迎だ。

自社マークの羊と商品によるコーポレート・アド。
1%と99%の社会問題をも意識した、その公共性。
多くの人々に暖かい冬を過ごして欲しいと願う
企業の理念と使命感が込められている。
1960年代、広告文化の聖地だった
マディソン・アベニューの豊かな創造性は健在だ。
”A Holiday Miracle”  さすがだ!

”Before there was Jingle Bells,
There was Brooks Brothers."
ジングルベルが作曲されたのは1857年。
ブルックス・ブラザーズ創業は1818年。

元制作者として興味深い制作現場の映像。
思わず現役に戻りたくなった。クリエイター達に乾杯!



1950年代、まだ日本には紺のブレザーなど無かった。
背広に学生服の金ボタンを付けてブレザーに改造するほど
アイビールックに憧れていた学生時代の僕に取って、
1818年、ヘンリー・サンズ・ブルックスが、
ニューヨークでH. & D. H. Brooks & Co.として創業した
ブルックス・ブラザーズは夢の存在だった。

歴代のアメリカ大統領に愛され、
リンカーン大統領が暗殺された時に着ていたのも、
ブルックス・ブラザーズのコートだった。
今では大成功を収めているラルフ・ローレンも、
元はブルックス・ブラザーズの店員だった。
など知る度に憧れは増すばかりだった。

1979年、東京の青山にブルックス・ブラザーズが進出。
それまでの僕の憧れは完全に消え失せてしまった。
なんだ、営利主義の洋服屋だったのだと幻滅した。

ニューヨークに在るからこそブルックス・ブラザーズ。
それを東京の青山で買っても嬉しくも無い。
だから今も、わざわざアメリカにネットで注文し取寄せる。
小包を開けた時に微かに漂うニューヨークの香りが、
僕をワクワクさせてくれるからだ。

同じ世代の人達には解って貰えるだろう。
終戦直後、子供に取って夢の様だったチョコレート、
ハーシーのギン紙を破る時と同じ香りが
胸一杯に広がるからだ・・・


...

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