2011/05/26

トノカバーのダンディズム



トノカバーを始めて見たのは1960年頃
街角に駐車していたフェアレディ1500だった
助手席を被い運転席だけ露出した姿は
モノポストのレーシングカーの様で魅了された
メーターやステアリングだけを露出させ
カバーの中でシフトを操作して走るんだ・・・

それ以来スポーツカーはオープンだと
常にトノカバーが付けられる車を所有して
好きな色と型ちに誂えて来た
このXK120では白でショートタイプにしたが
今ではベージュに変色し程よいヨレ方だ

激しいドライビング技術を証明する
飛石の傷だらけのフロントや擦れた革シートは
スポーツカー乗りの誇り高い勲章
ピカピカの高性能車を競い合う様な世の中だが
馴染んだジャケットの様に羽織るのが粋
破れた部分を自身の手縫いでツギを当てていた
さる有名なトライアンフTR3が居たが
あれこそがオープンスポーツカー愛好家の
秘かなダンディズムなのである 
...

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