キャンドルが揺れる時
白い壁に差し込む光が
ボナールが描く絵のように
部屋を明るく暖めて
研ぎ澄まされた感性が生み出す
洗練が漂っていた
なんと言う美しい空間
そして
森の冷気が辺りを黒く包むころ
ドビッシーの月の光が
大きなパンチグラスに浮かべた
小さなキャンドルたちを
かすかに揺らし
庭で摘んだ薄紫のラベンダーを
無雑作に飾った食卓で
グリルドチキンを頂いた
そんなディナーは久しぶりだった
なんと言う優しい時間
そして
僕ははしゃぎ過ぎたようだ
それは あまりにも夢見た世界の
突然の具現に戸惑い
もう二度と訪れはしない一時だと
悟ったからかも知れない
・・・・
...
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