2015/01/04

FLM Greyhound のライダーズ・スーツ(革ツナギ)が出て来た。

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昨年末、物置を片付けていたら、
懐かしいFLMのライダーズスーツが出て来た。
金色のパイピングが粋に腕と袖に入った
グレーハウンド・マークで有名なドイツのFLM製。
転んでも平気と言われる厚手の革で知られていた。
嬉しくなって、身に付けてみた。
それは、今の私でもピッタリと着られた。
私の心は35年前に戻って行った・・・

私は、このFLMライダーズスーツに包まれて
1947年製トライアンフ3Tで走るのが好きだった。
クロームメッキの車輪に塗装された白いラインと
タンクの白を赤いパイピングで飾った
黒いトライアンフ3Tだった。

昔の少年達がそうであった様に、
私はカミナリ族が華やかだった時代に育った。
ステップから火花を出して走ったり、
学校の運動場で校舎壁ぎりぎりでターンする練習。
ヘルメットを被る必要など無い良き時代だった。
そして、4輪車の免許取得と共に
モーターサイクルからは離れて行った。

35年前、知人が催していたオークション会場で
このトライアンフ3Tに出会った。
その古典的な姿に、私は一目で恋に落ち落札した。
シャーンと吹き上がるバーチカル・ツインの
排気音はまさしくトライアンフであった。
風と同化する喜びが、再び私を夢中にさせた。

もう、反射神経が衰えた今の私には
モーターサイクルを巧みに操る事は出来無くなった。
でも、あの日、頬に受けた風の冷たさを、
昨日の事の様に思い出す事は出来る・・・



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