2012/05/27

Z ライトの光りで日焼けすると言われた。



このイラストを最初に描いたのは50年も昔だった。
コンポジションが気に入っていたので、
会社を設立した時の案内状に使うため描き直した絵だ。
オフィスの壁で30年間、僕を見守ってくれた。

麻布の僕のオフィスはコンクリート打ち放しビルで、
コンクリートの壁とピラミッド型に段のある天井が特長だった。
建築雑誌に紹介されたから建築科の教授が学生達を連れて
見学に訪れるほどモダンだったが居住性は最低だった。

3階と4階は吹き抜けで、宙に浮いた4階だったが、
そこにデスクを置いて僕は仕事をしていた。
音はコンクリートの壁に反響してエコーが聞こえたが、
段々のあるピラミッド天井からパワーが得られたのか、
斬新な発想が次々と沸き上がり成果が上がった。

その頃は、ポストモダニズム建築を嫌悪していたが、
自然の中の粗末な木造の山小屋からは、
観念的で月並みな発想しか生まれて来ない様だ。

イラストに描かれたダイアル式の電話機やZライト。
鉄製の三角シェードを持つ旧式Zライトの型ちが好きだった。
僕がデザインを始めた50年も昔から、
この山田照明製のZライトはデザイナーの必需品だった。
当時、このライトの光りで顔が日焼けしたから、
青白い顔のデザイナーは信用しなかった。アハハ


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2 comments:

s-geru said...

シンプルで最高に粋なオフイス。そしてセンス抜群なカッコいいイラストですねー。アイビーですねー!!
創刊時の平凡パンチの表紙とダブります。
僕は30年以上前日焼け用ライトを購入し、
眠ってしまい目を腫らした事を思いだします。

pepekeiji said...

アイビーですねー!
と言う言葉は僕には最高の褒め言葉です。

クルマ選び、スポーツ、服装、生き方、など全て、
アイビー的であることを目指して来た様に感じます。

現在のアメリカ的なモノは全て「大嫌い」ですが、
50年代のアイビー精神は今も指針になっています。
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