夏の日の香り
暑い夏の日は想い出す
それは揺れる母の扇子の香り
田舎の母が逝った時
いつも鏡台に置かれていた
翡翠色の小さな香水の瓶
ジャンパトー1000
形見にと僕はポケットに
そっと忍ばせた
着道楽だった母が
両面が同じ模様だと自慢し
いつも強く絞めた帯に差していたので
僅かに反っていた扇子
着物を着る人なら解る女の粋
和歌と書を愛した母が
落款を押し表装までしたのに
僕が欲しいと言うと
これは良く無いと照れた書は
この松林の小屋に合うと
持ち帰り飾っている
暑い夏の日は想い出す
それは揺れる母の扇子の香り
瀬戸内を渡る南風
...
4 comments:
keijiさま
晩夏の候、いかがお過ごしでしょうか??
たぶん、そちらでは、秋アカネ蜻蛉が高原に群れているのでしょうネ。
草原の松林に流れる風の匂いは、明石の海岸にある松林に流れた風の匂いとは違うのでしょうか?
こちらでは、明石の白い砂浜と青い海、松の緑の間を通る潮風に、まだ、白いつば広の帽子が似合っております。
箱根の山の松林を通る風は、もう、秋の涼を含んでいるのでしょうか??
まだまだ、残暑厳しい折、夏バテなどせぬように、ご自愛ください。
風の悪戯に泣いている女より
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親愛なるマダム・カシニュール、
明石の砂浜とは・・・てっきり地中海のそよ風に誘われて
コートダジュールにご滞在のことと思っていました。
紺色リボンを巻いた白いツバ広帽子のお美しいマダムに、
明石名物のタコはあまりにも不似合ですから。
でも、ミケーネ遺跡の出土品でタコの絵が描かれた壺など見ますと
地中海でタコは太陽の恵みのシンボルとか、
リビエラ料理、タコのマリネと黄色いトマトの「サラダ・ソレイユ」や
「パトラス風タコソースのパスタ」などを美味しく味わわれるため
あえて新鮮なタコが水揚げされる明石にご滞在なのでしょうね。
こちらでは、もう秋の涼を感じさせ登山者で溢れた富士山も荒れる季節、
雨の日が多かったためか、セミの姿を見ない夏でした。
バルバラの夫より
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バルバラの君へ
瀬戸内の海を渡る南風と、源氏物語の「明石の上」をkeiji
さまの母君に思いを馳せ、彼の地のお邪魔しました。
決して、たこ焼きを食するためではありませんので、ご勘弁ください。(笑い)
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マダム・カシニュール
源氏物語の「明石の上」に思いを馳せての旅とは何たる風雅。
さすがマダム・カシニュール
「ほのぼのと明石の浦の朝霧に島隠れ行く舟をしぞ思う」
古今集 柿本人麻呂作
「あつあつの明石の浦のタコ焼きに島隠れ行くエコ車ぞ悲しき」
バルバラ変歌集
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