Keiji / liquitex 8F ◉click picture enlarge
あなたは黒いセーターがとても好きだった
いつも肘の破れを隠そうと気にするから
コートを脱がなくてもいい様な店にしか行けなかった
美味しいと評判のビストロも知らなかった
そして あなたの奏でるチェロで僕は眠りについた
縫い目の歪んだ手作りのテーブルクロスに
グラスとお皿を一杯にした夕食で僕を喜ばせてくれた
狭くて安ワインは床に置くしか無かったけれど
燭台の灯りに僕達は暖かく包まれていた
そして あなたの奏でるチェロで僕は眠りについた
今夜もあなたの黒いセーターを想い出す
あなたには貧しさしか教えてあげられなかった
独りぽっちだけど今夜は銀の燭台の灯りで食事をしよう
あの頃のように微笑み合い語り合うために
そして あなたの奏でるチェロを僕は夢で聴こう
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